そんなことでおまえはアカギとかに勝てると思っているのか

よくきたな。おれは塚本ゆかりだ。おれは前回おまえに最低限メキシコの荒野に立てる程度の武器(GUN)をあたえ、あとはとにかくれんしゅうしろと言った。

なので当然おまえは麻雀のルールについてだいたいりかいし、よちよち歩きのベイビーから、自分で銃に弾丸を込め、それを発射する事が出来るようにまではなっているはずだ。「エーッまだアガリとリーチについてしかおしえてもらってないよ」そう言ったおまえはいますぐメキシコに行って鍛えなおせ。

おれが「ポンとは・・・・・チーとは・・・・・」とかスマッホンで調べればすぐでてくるような事をちくいち開設すると思ったら大間違いだ。ちょっとこっちへ来い。おれはおまえをメキシコの荒野に立たせ、そこで生き延びるための方法を教えはするが、自転車の乗り方とか文字の書き方とかまでいちいち教えてやるつもりはない。おまえのそういう認識はあらためねばならない。調べてもわからないときだけおれにきけ。

 

いまから行うLESSUNはルールではなく戦術・・・・生き延びるための方法だ。といってもむずかしいことはなにもない。いまから書くことは麻雀を打つやつらにとってはごく当たり前の基本で、「こんな当たり前の事ばかり書いてなにが講座だ」などとおれをばかにするやつらすらいるだろう。だがおれはこれを全くの初心者のおまえにむけてかいているので、そのようなやつらのことはいっさい気にする必要が無い。

おまえは麻雀のルールについてりかいし、もう完全に麻雀を打てるようになったにもかかわらず勝つことが出来ない・・・なぜか? それは、前回のLESSUNとその後のプラクテスでおまえがただ銃を撃てるようになっただけで、狙いのつけ方とかをまだ全然わかっていないからだ。

 

鳴くな

おまえはポンとかチーとかを知ったとき「てきの捨てた牌をもらえるなんてさいきょうじゃないか!」とか何とかいって鳴きまくったはずだ。そしてけっきょく役がなくてあがれなかったり、あっても1000点とかにしかならず、結局つぎのノーテン罰符とかで1500点をうばわれおれの点棒を返せと駄々をこね泣き叫んだ。おまえのそういう行動はみえみえだ。だから鳴くな。

 

「エッでもf:id:Yukari_T:20190910212521p:plainとかf:id:Yukari_T:20190910212850p:plainとかf:id:Yukari_T:20190910212925p:plainとかは鳴いたら1ハンつくから鳴いたほうがおとくだよ」とおまえは身に付けたばかりのちしきを振り回して言う。だがおまえはこれらの牌を鳴いたとき、タンヤオピンフもリーチも裏ドラもメンゼンツモも消えるというじじつに気づいていない。役牌ひとつとリーヅモタンヤオピンフ裏ドラ・・・・どちらが強いかはめいはくだ。そして鳴きまくる事で手牌を相手にさらしているためおまえの手の内はかんたんに読まれ・・・・誰もアタリ牌を切ってはくれず・・・・選択肢の狭まった手牌から相手のアタリ牌を吐き出して・・・・・しぬ。たまにツモでアガっても1000てんとかで8回しかない貴重な局をろうひし・・・逆転のチャンスをうしない・・・・やはり死ぬ。END OF MEXICO・・・・・

 

「でもこれで役を手に入れたらあとはもう鳴いて手を作れるから凄い速さであがれるよ」でもじゃない。いいか、この際だから言っておく。麻雀でじゅうようなのは早さより高さだ。おまえがすばやく作った手で手に入れた1000点だか2000点は、ノーテン罰符や誰かのツモアガリで簡単に飛んで行く。早い手というのは基本てきに防御力がひくいからなおさらだ。だがおまえがじっくりと腰をすえて待ち、かわいた熱風の吹く荒野で相手のツモアガリや速攻せんじゅつにじっと耐え・・・・・そうしてようやく1回アガった12000点はそうかんたんにきえはしない。チンピラをなん人けしかけても、たったひとりのバンデラスにかなわないという事だ。わかったか。

 

もちろん鳴いて行った方がよい場合もあるが、いまのおまえにそんなことを伝えれば、「これはないていけばトイトイになる・・・・・だからないたほうがいいね」などと知ったような事をいって四暗刻のチャンスを逃し死ぬのは目に見えている。だからおまえは一切鳴かないくらいの心構えでいけ。そうすればおまえはリーチで点数を上げる事ができるし、すでに手が高い時はあえてリーチをせずに待って「あいつはまだ聴牌していないぞ・・・・しめしめ」とかなんかといって油断しているあほの心臓にはいごからナイフをつきたてることもできる。これだけでげきてきに点数は上がるだろう。

 

カンについてかんがえろ

おまえはネット麻雀とかを打っていて同じ牌を4枚そろえた時にでてきた「カン」という表示を見て「なんだろう?おしてみよう」とか言ってカンしただろう。そしてツモ牌をもう一枚もらい、「カンをしたらもう一枚引けるのか!おとくだぜ」とか何とか言っては即カンをするようになり、なんかやたらと敵の点数がたかくなり、他の奴らからのひんしゅくを買う。そして銃撃戦が始まり、酒場の中は死体だらけになり、モップがけをする。そんな中でお前は泣きべそをかき、言うだろう。「どうしてこんなことになるの? ぼく、ただ麻雀をうちたいだけなのに・・・・」しかしそれはおまえに原因がある。

 

いいか、たとえばある日、家の前にカゴが置いてあり、そこには生まれたてのベイビーと、拳銃と、昔のベイブの血染めの手紙が「YOUR DESUTINY・・・・(この子をたのむわ・・・)」と書かれて入っていたとしよう。そしてベイビーは生まれたてなのに拳銃に興味を示し・・・・・・力強くにぎっていた。

これは何を意味するかわかるか? おまえの立場で考えてみろ。答えはこうだ。ベイブは麻薬組織に狙われ、このベイビーをおまえに託さざるをえなくなった。そしてベイビーは、偶然カゴに入っていた拳銃に対し、真の男としての素質を示していたということだ。もしかすると、おまえを超えるかもしれないほどのGUNスリンガーの素質だ。だとしたら、この先におまえがすべきことは明らかだ。このベイビーを真のローランドへと育て上げ、メキシコ砂漠を越えて、一緒にベイブを奪還しに向かうのだ。麻雀もこれとまったく同じことがいえる。おまえはカンする事によって新たなドラをこの世界に生み出してしまった。生み出してしまったからには、責任を取らねばならない。

 

カンはただドラが1枚増えるだけではない。裏ドラも増えるのだ。これによりリーチをかけてアガった時に使えるドラは4枚となる。「オッそんなにあるならたしょう無理してでもリーチしようかな」とみんながかんがえ、全員が攻撃的になり・・・・場が荒れる。そこはもはや雀卓ではなく過酷なメキシコの荒野だ。死体が転がり、サボテンの陰からは常にダニー・トレホがナイフを構えて襲い掛かってくる・・・・結果的に全員がツモ切りをする中でドラを多く持っていた者の勝ちという運の要素が強い麻雀になってしまい、おまえは死ぬ。かといってオリるのはあまりにも無責任だ。そのような状況を作り出したのはおまえ自身なのだから・・・・これがカンがあまりいい顔をされない理由だ。

 

勘違いするな。おれはカンをすることが悪だと言っているわけではない。おまえのそういう早とちりをするところはなおすべきだ。だがカンが良い方向に働く状況よりもそうでないことの方が圧倒的に多い。トイトイなどの刻子系の手を作っているときや三槓子などがやれそうな時などで、相手の手が早そうでない場合や、オーラスで負けていていっぱつ逆転の手が必要な場合などははカンは有効に働くだろう。だが同じ牌を4枚持っているという事はその牌がもう一枚たりとも存在しないという事であり、その情報を握っているのはおまえただひとりだ。カンをするというのはこの情報をわざわざ公開するという事に他ならない。

たとえばおまえがf:id:Yukari_T:20190920225904p:plainを握りつぶしていたとすれば、そうとは知らず

f:id:Yukari_T:20190920225509p:plainのターツをずっと残しているやつの手は死んでいると言っていいだろう。だがおまえがこれをカンすれば、そいつはf:id:Yukari_T:20190920225509p:plainを切り飛ばし、手はZOMBIのごとく蘇り、おまえの肉を食らいつくす。f:id:Yukari_T:20190920234942p:plainを真ん中の牌だぜとかいって隠し持ってたやつも、それがいまやf:id:Yukari_T:20190921000730p:plainとかf:id:Yukari_T:20190921000755p:plainとかの端の牌と同程度の価値しかない事を悟り、f:id:Yukari_T:20190920234942p:plainを切り始めて一歩前進する。そうして結果的にお前は死ぬ。情報というのはそれほど大切なGUNだという事をおぼえろ。

おまえが字牌をカンした時点でいざというときにつかえる安全牌が4枚失われる事や、あとカンした時点でピンフも消えることなどを考えてからカンをしろということだ。

 

即リーをやめろ

 おまえは手をすすめ、聴牌したとたんにリーチをかけていないか?それはおそらくアガれずにツモ切りした牌で相手に振り込んだり、流局して無駄に1000点払う事になってはむせび泣きたいのをこらえ「いまのは運がわるかったね」とかいって運のせいにして強がっただろう。おまえはやがて「麻雀・・・・これは運ゲーだからよくないね」とかわかったような事を言うようになり、麻雀からはなれ、スマッホの予測変換に飼いならされ、やがて酒場で出会った安いベイブとけっこんし、じゅうたくロ=ンの事とかを考えながら残りの人生を過ごすことになる。おまえはなぜそんな人生を送るのか?それはおまえが聴牌の形とかをぜんぜん考えていないからだ。

 

まず聴牌したらリーチをかけるよりも先にその待ちの形をみてみろ。

カンチャンとかシャボになっていないか?

(f:id:Yukari_T:20190920225536p:plainとかでf:id:Yukari_T:20190920230021p:plainを待ったり、f:id:Yukari_T:20190920230206p:plainf:id:Yukari_T:20190920230313p:plainのどちらかが重なるのを待ったりしてはいないか?ということだ)

もしそうなっていて、そのままリーチをかけたらおまえはおそらく高確率で住宅ローンのことを考えながら人生を送ることになるだろう。

なぜならこれらの待ちはアタリ牌が少なくよわい。カンチャン待ちはアタリが1種類しかなく、136枚もある麻雀牌のうち、どんなに多くても4枚しかアガれる牌はそんざいしていない。シャボの方は2種類ある事にはあるが、最大8枚のうち4枚を自分で使っているため、結局は4枚しか存在できない。単騎ならもっと少なく3枚だ。

これらの待ちにもスジ読みをひっかけられるなどのりてんが無いわけではないが、やはり待ち界のバンデラスである両面待ちにはかなわない。なにせ2種類(最大8枚)もアタリ牌があり、3面張(最大11枚)やそれ以上になることすらある。そのうえメンツが全て順子ならピンフがつくというオマケ付きだ。強いがゆえに相手も対策を練ってくるが、待ちの枚数が多いのだからツモってしまえ。ツモればさらにもう1ハンつくぞ。

では待ちがカンチャンやシャボになってしまったおまえはどうすればよいのか?もはや住宅ローンのことを相談するためにヘーベルハウスにかけこむしか道は残されていないのだろうか?・・・・・・・こたえは・・・・・・NO・・・・だ。

リーチをかけてしまった場合、もうそれ以降待ちを変える事はできない・・・ぎゃくにいえば、リーチさえかけていなければおまえはいくらでも手を変える事ができるという事だ。おまえがしんのおとこならばこれを利用しない手はない。

先ほどのf:id:Yukari_T:20190920225536p:plainf:id:Yukari_T:20190920230021p:plainを待っている例で考えてみろ。

 これでテンパイして即リーチをかけたばあい、アタリ牌はf:id:Yukari_T:20190920230021p:plainのみで、それ以外の牌は全て等しく無価値になってしまうが、ここでリーチをかけずに手替わりを可能にしていた場合、f:id:Yukari_T:20191008185413p:plainf:id:Yukari_T:20191008185458p:plainがゆうこうに働くようになる。これらの牌をツモって来た場合、おまえのひんじゃくなカンチャン待ちは一瞬にしてf:id:Yukari_T:20191008185917p:plainf:id:Yukari_T:20191008190003p:plainといった屈強なシュワルツェネッガーへと変わる。もちろんf:id:Yukari_T:20190920230021p:plainをツモったならそのままアガってしまえばいい。メンゼンツモがつくから役が無くてアガれないという事は起こり得ない。待ちの部分だけを見ても有効牌は3枚あることが分かる。雀頭になっている部分などもくっつけば両面ターツや暗刻になる。即リーをしてf:id:Yukari_T:20190920230021p:plain以外を全てゴミにしてしまうのはあまりにもったいなく、このかこくなメキシコでは命取りになりかねない。

数牌でのカンチャン待ちならば有効牌はさらに増える。おまえはあほではないから、f:id:Yukari_T:20190920230206p:plainの例で有効牌は何種類になるかという事をおれが答えを教えるまでもなく分かっているはずだ。答えは3種類だ。

問題はペンチャン待ちの時だ。要するにf:id:Yukari_T:20190920225509p:plainf:id:Yukari_T:20190920225904p:plainを待っているときとかだ。これはタンヤオピンフもつかないうえにアタリ牌は一種類しかなく、f:id:Yukari_T:20190920234942p:plainをツモってきたとしてもf:id:Yukari_T:20191008194129p:plainのカンチャン待ちにしかならない。両面にしようと思ったらそこからさらにf:id:Yukari_T:20191008191519p:plainが必要で、結局は2枚入れ替える必要があり、これはもはや待ちの部分をそっくり入れ替えるのと変わらない。加えてペンチャンで待つことになるf:id:Yukari_T:20190920225904p:plainとかf:id:Yukari_T:20191008191800p:plainとかの牌はくっつくことのできる牌の種類が多く、他のやつらがメンツとして使っている可能性が非常に高い。とうぜん他の奴らもあほではないのでリーチをかけたおまえに無防備にそんな重要な牌を切る事はそうそうないだろう。

しんのPROならばそもそもなるべくこんな待ちにならないように場を読みつつ手を作っていくが、どんなにこうなる確率が低くなるように進めていっても、麻雀は運の要素が絡んでくるゲームなのでペンチャンになってしまう事もある。

そういう場合、「気を付けているのにこうなるってことは今は運気が向いていないな」と考えてベタオリするか、「気を付けているのにペンチャンになったという事はこれはもう神がおれにこの手でアガれといっている・・・!」と考えそのままリーチをするか、ペンチャン部分をそっくり切り飛ばすかだ。考え方の違いなので一概にどれが正解とはいえない。自分の手が高くなりそうかとか他の奴らの手が強そうかとかそういう事を踏まえつつおまえの信じる方法でいけ。おれはペンチャン部分を切り飛ばす。

とにかく、「カンチャンやペンチャンを避け、両面に変わってからリーチ」が基本的なせんじゅつであるという事を頭においておけ。これはダルシムを使う時は相手と距離をおくのと同じで、基本中の基本だ。ZANGIEFU相手に接近戦を挑むダルシムはすぐにしぬ。そういうことだ。

 

今回のLESSUNはここまでだ。まだまだおまえに伝えるべきことはMOUNTENほどもあるが、今回はここまでにする。ぜんかいの記事を長すぎるとか言ったうらなり野郎がいたからだ。本来ならばそんなツイッタに飼いならされ140文字以上の文章が読めなくなってしまった腰抜けは置いていくところだが、こんかいは初心者向けの講座という体でやっているためそのようなことはせず、2~3トッピクごとに記事を分けていこうと思う。あまりいっぺんに伝えても全てを実行する事はできず、それは知識としてしか身に付かないだろう。そのため、今回伝えた『鳴かない』『カンについて考える』『即リーをしない』を頭において麻雀を打ってみろ。PRACTICE...EVERYDAY.....。れんしゅうしろ、毎日だ・・・