おれはサクラ革命で真の男となった

よくきたな。おれは塚本ゆかりだ。俺は毎日すごい量の文章を書いているが、誰にも読ませるつもりはない。

おまえはサクラ大戦を知っているか?そうだ、帝国華撃団が走ったりうなったりしているあれだ。

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社会現象といっていいくらいのブームメントを起こした作品だし、名前や歌くらいは知っているやつも多いだろう。しかしどうじに、名前や歌を知っていてもプレイしたことはないというベイビーもおおい。だがこのシリーズは真の男のための物語であることが完全に照明されているので、一度はあそんでおくべきだ。

 

「エッでもセガサターンドリームキャストなんてうちにはないよ」おまえはそういってブラウザバックをしてこの記事をみなかったことにし、スマッホをとりだしてはYOUTUBEとかで動画のザッピングを始める。そうしているうちにおまえはまとめブロゴとかツイッターとかそういうのにたどりつき・・・流れてきた記事にボタンをタッpするだけで何かを成し遂げたつもりになる・・・そしておれがこれから言おうとしていることを欠片も理解しないまま生きてゆき、老い、やがて・・・・・・死ぬ。END OF MEXICO・・・・・たしかにSEGAサターンやドリ=ムキャストは真の男のためのハードであり、ゲーム界という過酷なメキシコの荒野を本気で生き延びようと思ったら必須ともいえる強力なGUNだが、同時にもう過去のハードとなりつつあるということも事実だろう。メキシコをSURVIVEすることにそこまでの本気をつぎこめないやつもおおい。おれにとってはしんじられないことだが、それはまぎれもない事実であるらしく、目をそらしても何も解決はしない・・・・苦虫をかみつぶして冷えたコロナで流し込み、認めざるをえない・・・・

サクラ大戦は当時ものすごく画期的なゲームであったし、今見ても目を見張るほどに革新的な要素はおおいが、(これは新サクラ大戦のアドベンチャーパートがわりかし当時のままであることからも証明されている)プレステーション5とか、エックスボkックスシリーズなんとかとかそういうハードで出た快適なゲームたちに比べると不便に感じるところもすくなくないだろう。今から遊んでも十分に面白いが、これを完璧に楽しむことができるのはある程度90年代くらいのゲームを遊びなれている屈強な戦士たちであり、オープンワ=ルドだのM・M・OだのVR(ヴァーチャる・リアリティ)に飼いならされたおまえにいきなり四半世紀以上前のゲームをハードごと買えというのはおれもすこしためらわれる(3あたりは今の感覚で遊んでも全然問題ないくらい洗練されていると思うが、ドリームキャストかさもなくばプレミアのついたPS2・PC版でしか遊ぶことができない)。

SEGAシュワルツェネッガーであり、ダニートレホだ。新作を出すからといってプレイステーション4とかニンテンドースイッテしか持っていないヒヨッコたちのためにわざわざ過去作を遊べるようにしてくれたりはしていない。つまりおまえはSEGAの屈強(STRONG)な開発スタイルに完全においていかれてしまっている。おまえはその事実を受け入れられず、見ていないふりをして、タッチパネルをさわったり、ジャイロセンサーでジャイロしているというありさまだ。

おれのなかの獣 ─WOLF─の部分はそんな軟弱な奴はどうせメキシコですぐに死ぬのだから放っておけと叫んでいるのだが、そんな態度ではサクラシリーズを広める事はできない。おれはそういう現実をきちんとみているから、おまえに的確なADOVAISUができるということだ。おまえが真の男となれる素質があることはおれにはわかっている。だから今回おれは自分の中のどうもうな獣をできるだけ抑え込みながら、スラムの子供にギターを教えるマリアッチのようにLESSUNを行う。PRACTICE・・・・EVERYDAY・・・・

 

サクラ大戦は死んだのか?

サクラ大戦シリーズは2005年にPS2で出たサクラ大戦Vを最後に休止していた。まあDSでシレンみたいなダンジョンででかいジャンヌダルクと戦うやつとかPC用のデスクトップアクセサリとかはちょくちょく出ていたが、ナンバリングとしては完全に止まっていた。それは完全に熱風の吹きすさぶメキシコの荒野だった。サボテンの棘は輝き、ハゲタカたちは常に鋭い爪をつきたて、空中から男たちの頭めがけて降下してきていた。すべての酒場からはナイフを構えたダニートレホが飛び出してきており、山のような死体の中でぬるいBEERを飲むほかはなかった。歌謡ショウというゲームと同じ声優をつかったミュージカルみたいなやつはずっと続けられていたが、それも2008年で完全に終了する予定だった。だが、真の男であるサクラファンたちはそれを認めなかった。そのショウが終わったあと、やつらは誰一人として席を立たず、「CONTINUE!CONTENUE!(つづけろ!)」とさけんでいたのだ。誰もが涙を流し、腕や頭を振りまわし、雄叫びを上げていた。喉を潰し、吐血したやつもいた。二度と喋ることができなくなったやつもいるだろう。その騒ぎは結局、サクラシリーズの作曲者である田中公平という男が登壇し、おもむろに取り出したナイフで自らの胸に帝国華撃団マークのタトゥーを彫ってみせながら「TRUST ME・・・・(おれがなんとかしてやる・・・・)TODAY GO HOME・・・・!(きょうはかえれ・・・・・!)」と叫んだ事で丸く収まったが、これにより歌謡ショウは翌年以降も毎年開催され、2019年にはとうとうシリーズはかんぜんによみがえった・・・・シリーズ完全新作『新サクラ大戦』の発売が決定したのだ。

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こういう休止していたシリーズに突然出た新作というのは1作出してそれっきりで終わりという事も少なくなかったが、これは完全におれにシリーズの復活を確信させたゲームだった。PS4という最新ハードで、太正という時代のもとに霊子甲冑はたたかい、蒸気が吹き荒れ、田中公平のキャッチ―なキャラソンは変わらず鳴り響いていた。田中の胸にはあの日彫ったタトゥーが10年たった今も輝いていた。キャラデザは久保とかいうやつに変わっていたが、やつはいい仕事をしたとおもう。過去のイメージをほうふつとさせるデザインながら、確実に新しいものになっている。「おれは新しく生まれ変わった、だが過去の志をすてたわけじゃない。おまえはどうだ」とキャラクターたちがおれに語り掛けてきているようだった。おれは発表されたビジュアルを見て思わず受話器をとり、集英社に電話をかけた。「THANK YOU TITE・・・・(ありがとう帯人・・・)」と。だが久保のやつはどうやら集英社の社員ではないらしかった。

実際遊んでみると、ストーリーは明らかに続編を出す気満々な感じでエンディングを迎えた。これには批判もあったようだが、決してボリューム不足という事はなかったし、物語として一応一区切りとなる決着はつけている。何よりおれはSEGAがこれからもシリーズを出すつもりでいるらしいことがうれしかった。

そしておれのにらんだ通り、シリーズは新しい展開を見せた。スマッホ向け完全新作R・P・G『サクラ革命』の発表である・・・

 

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おれはスマッホ向けのゲームというのはあまりやらない方だが、これには大いに期待した。せざるを得なかったと言ったほうがいいだろう。なにせT・V・アニメ1話分くらいもあるPVを全編フルアニメーションのものすごいクオリティでいきなり航海してきたのだ。もはやPVというよりはアニメ『サクラ革命』の第1話と言った方が近かった。不知火りんや佐那すだちといったベイブたちのビジュアルも非常に気に入った。おれは大いに胸をふくらまし、リリース日までの間に何人か放置していたサクラ大戦4のEDかいしゅうをやったりもした(4はあまりにも攻略できるベイブが多く、全てをコンプリートすることはギターケース一丁でブチョの手下どもを全滅させることくらい困難だった)。そうして訪れた2020年12月15日────────

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・・・おれは泣いた・・・壁に頭をうちつけ、のうたうちまわり、嘔吐した・・・・悔しさのあまり雄叫びをあげながら白目をむいて失禁し、ソファとカーペットを洗濯した・・・・ベイブがなにやらおれをなぐさめていたようだが、全く耳に入らなかった・・・要求スペックはギリギリ満たしているはずだった・・・・だというのにこんなに楽しみにしていたおれが・・・おれだけがサクラ革命を遊べないというのか・・・?その事実におれが唖然としていると、突如ベッドのそばで電話がけたたましく鳴った。SEGAからだった。「ほら、おまえの大好きなサクラシリーズの新作をリリースしてやったぞ?おまえが遊ぼうと思ったらあらたなスマッホンをこうにゅうする必要があるが・・・・あれだけサクラへの愛を叫んでいたお前なら余裕だよな?」俺の愛への挑戦ともとれる内容だった。結局それは幻聴だったようだが、やつのいう事はもっともだった。「サクラシリーズが大好きです!エッゲームを遊ぶためだけに機種変を?それはちょっと・・・・バカなことをいわないでよお・・・」そんなことをいうやつがいくら自分の愛は本物だと叫んだところでなんらの説得力も持ちはしないだろう。そいつの愛が偽物だというつもりはないが、自分がサクラシリーズの新作よりもいくらかの現金をえらんだという事実は脳内に一生つきまとう。一生の苦悩に比べれば10万円程度の出費は安いものだ(おれは以前にも紫京院ひびきディナーショー開催時に全く同じ内容の電話がタカラトミーアーツからかかってきたことがあるので、この理論が正しい事は完全に証明されている)。おれは家をとびだした。

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気づけばおれはドコモSHOP(肉のHANAMASAのスマッホ版のようなところだ)の待合室でアルパカワインをのんでいた。

とつぜんの訪問だったので、カウンターに向かって「まずはワインを一杯くれ・・・・そのアルパカのやつだ・・・・」とちゅうもんした時、店の隅の薄暗いところで酒を飲んでいた常連と思われるならず者どもには笑われたし、店のやつがおれにワインとスマッホを持ってくるまでひどく待たされたが、なんとかサービス開始時刻の15時までには機種変をおえることができた。へたに安いのを選ぶとまた対応していないのでは・・・・?いままでスマッホにはあまり金をかけない方だったが、その思いがおれに最新機種を購入させた。フアーウェイとかいうやつのp30 PROという機種だった(名前から分かるようにプロのつかうやつだ)。前のスマッホは2年契約どころか3年以上たっても壊れる気配もみせず、バイクで走っているときにうっかりポケットから落とした時も「ぼくはへっちゃらさ・・・!」そう笑顔で言ってくるようなやつだった。愛着すらもわいていたが、サクラ革命が遊べないようなら容赦なく切り捨てる。おれは本気だった。熱い涙が、ドコモショップの床に零れ落ちていた。